セールスマン

小さな劇団に所属し、上演を間近に控えたアーサー・ミラー原作の舞台「セールスマンの死」の稽古に勤しむ教師のエマッドと妻のラナ。思いがけないことで住む家を失った夫婦は、劇団仲間が紹介してくれたアパートに移り住む。慌ただしく引っ越し作業を終え、「セールスマンの死」の初日を迎えた夜、事件が起こる。ひと足早く劇場から帰宅したラナが侵入者に襲われたのだ。この事件以来、夫婦の生活は一変する。包帯を巻いた痛々しい姿で帰宅したラナは精神的にもダメージを負い、めっきり口数が少なくなった。一方、エマッドは犯人を捕まえるために「警察に行こう」とラナを説得するが、表沙汰にしたくない彼女は頑なに拒み続ける。 立ち直れないラナと、やり場のない苛立ちを募らせるエマッドの感情はすれ違い、夫婦仲は険悪になっていく。そして犯人は前の住人だった女性と関係がある人物だと確証をつかんだエマッドは、自力で捜し出すことを決意するのだが…。

『彼女が消えた浜辺』『別離』などで知られるイランの名匠、アスガー・ファルハディ監督による、2017年のアカデミー賞で外国語映画賞を受賞した心理サスペンス。夫婦をファルハディ監督作品常連のシャハブ・ホセイニとタラネ・アリドゥスティが演じる。