母という名の女

海沿いの家に二人で暮らす姉妹。17歳の妹・バレリアは妊娠しており、姉・クララは離れて暮らしている母親・アブリルを電話で呼び寄せる。お腹の中の子供の父親は、クララが経営する印刷所でアルバイトしていた17歳の少年・マテオ。姉妹の元に訪ねてきたアブリルは、クララやマテオと会話を重ね、バレリアの不安を和らげるように接し、母親に不信感を抱いていたバレリアも徐々に母を信用していく。そして、無事に生まれた女の子はカレンと名付けられる。しかし、バレリアの代わりにカレンの世話をしているうちにアブリルの中に独占欲が芽生え、カレンを自分の管理下に置こうとするアブリルにバレリアは反発しはじめる。娘との関係が悪化していく中、ついにアブリルは深い欲望を忠実に遂行していく…。

闇を覗き込んだ母娘の緊張感あふれる関係にメスを入れ、母、あるいは家族という幻想を吹き飛ばす、『父の秘密』『或る終焉』のミシェル・フランコ監督の衝撃の最新作。長い間疎遠になっていた姉妹の美しき母・アブリルを演じるのは、『ジュリエッタ』のエマ・スアレス。製作総指揮を『パルプ・フィクション』『海の上のピアニスト』のティム・ロス、撮影監督を『ホーリー・モーターズ』のイヴ・カープが務める。