銃

雨の夜。一丁の拳銃を見つけたことから、ひとりの大学生の悪夢と天国が同居する日々が始まる。銃を手にしたことで、彼の内部で蠢いていた闇のアイデンティティがはっきり覚醒。経験のない全能感が彼の日常をあざやかに変えていく。そして、徐々に芽生えていく危険な妄想が、彼の生い立ちをめぐる記憶と結びついたとき、彼は思ってもみなかった領域に踏み込み、もはや後戻りのできない幕切れを迎える…。

玉木宏主演『悪と仮面のルール』、岩田剛典主演『去年の冬、きみと別れ』と、映画化作品が続々公開されているベストセラー作家、中村文則の記念すべき処女小説をついに映画化。主演は、『ディストラクション・ベイビーズ』『武曲 MUKOKU』の村上虹郎。さらに、あるときは主人公の感情を揺さぶり、あるときは支えにもなるヒロインを演じるのは『食べる女』の広瀬アリス、主人公の前に立ちはだかる刑事を『引き家族』のリリー・フランキーが演じる。『百円の恋』『嘘八百』の武正晴監督が、モノクローム映像によって中村作品を可視化するという野心的な試みによって原作の本質を浮き彫りにしている。